心房細動(Af)
心房に350回/分以上の電気的興奮が生じている状態のことを心房細動といいます。AfまたはA-fibと略されて表現されることもあります。
原因
高血圧症や心臓弁膜症などにより心臓に負荷のかかる疾患や高齢者にみられます。
症状
・動悸
・胸痛
・脈拍の不整
治療
血圧や心拍数が安定している場合
β遮断薬、Ca拮抗薬、ジキタリスを用いて心拍数の調整を行います。
血圧や心拍数が不安定な場合
抗不整脈薬や除細動を行います。
抗凝固療法
ワーファリンなどの抗凝固薬により血栓や塞栓の予防を行っていきます。
カテーテルアブレーション
薬物の効きの悪い人に対して根治療法として選択されます。
心房細動の波形
まずは心電図波型を押さえていきましょう!
心房細動は4つのポイントを押さえていきます。
①R-R間隔が一定でない(不規則)
心房の興奮の乱れにより、心室の興奮(電気刺激)が不均等になり、R-R間隔が不規則になります。
②P波がない(消失)
心房の正常な興奮がないためP波がありません。
③f波の出現
正常な心電図波型にはf波(ノコギリ状の波型)は存在しない波型です。基線の細かい揺れをf波といいます。ただしf波形が出現していても波型が小さくて認識できない場合もあります。
④基線の動揺
一直線上になっている線(基線)が上下に変動(動揺)していることを指します。