脳血管型認知症
脳血管障害(脳卒中など)により生じる認知症のことを脳血管型(性)認知症といいます。脳血管型認知症の特徴は「まだら認知症」と言われるように、物忘れが軽かったり、自覚があったりします。原因となっている脳血管障害が改善すると認知症の症状も改善する場合が多いです。
原因
脳血管障害(脳梗塞や脳出血などの脳卒中)
血管系疾患(高血圧、脂質異常症、糖尿病)
心房細動
喫煙など
検査
認知機能検査
・改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
日本で最も普及している認知機能検査で、見当識や記憶、計算、言語能力を評価していきます。このスケールは30点満点中、20点以下で認知機能低下(認知症の疑い)と判断されます。
・MMSE(Mini Mental State Examination)
国際的に用いられる認知機能検査で、見当識、記憶、計算、言語能力、図形能力を評価していきます。このスケールは30点満点中、23点以下で認知機能低下(認知症の疑い)と判断されます。
・時計描画検査(ODT)
視空間認知、構成能力や言語理解、記憶能力を評価できる検査になります。
頭部CT
頭部MRI
大脳皮質や海馬の萎縮が見られます。大脳皮質は認知機能に影響し、海馬は記憶力に影響します。ただ認知症初期はMRI画像は正常であることが多いです。
脳SPECT
頭頂葉や側頭葉に血流低下が見られます。頭頂葉は主に体性感覚、側頭葉は主に記憶や聴覚、言語を司ります。