#200 急性硬膜下血腫 Acute subdural hematoma
急性硬膜下血腫
外傷によって脳の硬膜と脳表との間に生じる急性的な出血のことを急性硬膜下血腫といいます。原因の多くは、転倒などにより脳の表面にある血管が損傷することにより生じます。その他にも脳の本体(脳実質)に損傷(脳挫傷)によりなることもあります。
原因
・頭部外傷
症状
意識障害(受傷直後より出現する場合もあります)
頭部外傷の直後より意識障害が見られます。
半身麻痺
瞳孔不同
検査
CT検査
治療
保存的治療
保存的治療では再出血の予防のために降圧と安静を行います。
降圧療法
安静
薬剤の投与
止血剤
一般的にはカルバゾクロムスルホン酸、トラネキサム酸などが用いられます。
脳保護薬
グリセリンの投与
脳浮腫を予防していきます。
抗けいれん薬
けいれん予防のために抗けいれん薬を投与します。
外科的治療
穿頭ドレナージ(一時処置)
開頭血腫除去術(+減圧術)
血腫が厚く、意識障害などの神経症状を認める場合は手術により血腫の除去と止血を行います。脳挫傷が強い場合は予後不良となります。