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#220 胆管炎 cholangitis

胆管炎

胆管は胆汁が流れる管で、胆管が腫瘍や結石などによって閉塞することにより、貯留した胆汁が感染し胆管が炎症を起こす疾患のことを胆管炎といいます。閉塞した空間に細菌が増殖しやすく致死に至る(3-10%)可能性があり、致死率が高いのも特徴です。胆汁は肝臓で作られる消化液で、胆管を経由して十二指腸に運ばれます。

原因

結石

動物性脂肪を多く摂取している人は脂肪分が固まってコレステロール結石ができ、胆管炎や胆嚢炎の原因となります。

腫瘍

メカニズム

以下の2つ両方が揃って胆管炎は発症します。

胆汁の細菌感染

胆汁のうっ滞

うっ滞の原因は結石や狭窄、腫瘍などが挙げられます。

発症時期

40歳以上の中高年

女性の方が多い

診断(検査)

症状の有無(発熱、黄疸、右上腹部痛)

血液検査

血液検査から、炎症マーカーや管胆道系酵素を知ることにより感染による炎症徴候と胆汁うっ滞を確認していきます。(文献⭐︎P64)

・炎症マーカー(WBC,CRP)

・肝胆道系酵素(AST,ALT,ビリルビン,γ-GTP,ALP)

腹部超音波(エコー)検査

胆管結石や腫瘍など胆管の閉塞の原因を確認することができます。また閉塞して拡張した胆管の確認も行うことができます。

CT検査

 腹部超音波検査の方が胆石をより映し出すことができる反面、CT検査では、腹部超音波検査と同様に痰管結石や腫瘍、胆管の閉塞の原因を探ることができます。また複数の臓器を同時に調べることができ、より詳細に情報力が多く、検査をすることができます。

症状

CHARCOT(シャルコ)の3徴

以下の3つの症状が揃うのは約50―70%であるため、症状が1つや2つの場合もあります。

・発熱

 胆管の感染から炎症が生じ、発熱します。

・黄疸(眼球結膜、手のひら、皮膚)

 血液中のビリルビンが増加することにより黄疸の症状が出現します。胆汁の成分であるビリルビン(黄色い色素)が血液中に増加・蓄積すると、全身の皮膚や粘膜(眼球結膜)に過剰に沈着し黄疸として症状で出現します。他にも尿の色が濃くなったり、便の色が白色様になります。ちなみに眼球結膜に黄疸が出現するのは、血中の総ビリルビンが 2.0mg/dl 以上になると出現します。

・右季肋部痛(腹痛)

 初期は上腹部の不快感や鈍痛が出現し、進行してくると右季肋部痛に移行してきます。

レイノルズ5徴

シャルコの3徴+下記の2つを合わせた5徴のことをいいます。

・ショックによる血圧低下

・ショックによる意識障害

その他にも悪寒、悪心、嘔吐が挙げられ、症状が進行すると意識障害やショック状態に至ります。

治療

絶食

補液

抗菌薬投与

手術(ERCP)

 内視鏡を用いてうっ滞している胆管の胆汁を体外に排出する方法で内視鏡を用いて胆管ドレナージを行います。

手術(その他)

経皮経肝胆管ドレナージ、開腹手術などがあります。

ウルソデオキシコール酸。胆汁の流れを良くします。

入院期間

およそ2週間

食事

脂質の多い食品を制限(バター、天ぷら、うなぎ、豚バラ肉、洋菓子)

 胆嚢、胆管の収縮を起こさないようにして発症を予防したり、膵液の分泌を抑えます。

コレステロールを多く含む食品の制限(卵、肉、魚:レバー、あん肝)

食物繊維を多く摂取

 食物繊維は血中のコレステロールの排泄を促しコレステロール結石を予防します。

 

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