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#235 自己効力感 Self efficacy

自己効力感

人が目標に向かって行動するときに「自分ならできる」という自信を持てるかどうかという感覚のことを自己効力感といいます。この感覚は、行動への強い動機づけとなり、目標達成に重要な役割を果たします。この概念は心理学者アルバート・バンデューラによって提唱され、社会学習理論の一部です。

自己効力感には、行動がうまくいくかどうかの「効力予期」と、その行動の結果がどのようになるかの「結果予期」という2つの要素が含まれます。効力予期では、自分がどのくらい成功できるか、またその行動を他の状況でもうまく応用できるかを予測します。結果予期では、行動が肯定的な結果をもたらすか、否定的な結果をもたらすかを考え、それが行動にどう影響するかを判断します。

自己効力感を高めるためには、4つの要素が役立ちます。まず「達成体験」は、自分で何かを成功させる体験で、自己効力感を大きく高めます。次に「代理経験」は、他人が成功する姿を観察することで、自分もできるという自信を得る方法です。「言語的説得」は、周りから励ましを受けることですが、持続的な効果には限界があります。最後に「情動的喚起」は、適度な緊張や高揚感によってやる気を引き出すことです。

これらの要素を活用することで、自己効力感が高まり、困難を乗り越える力や意欲がより強くなります。それでは以下で具体的に説明をしていきます。

The sense of confidence that one feels when they think, “I can do this,” while working toward a goal is known as self-efficacy. This feeling serves as a strong source of motivation and plays a key role in achieving goals. The concept was introduced by psychologist Albert Bandura and is part of his social learning theory.

Self-efficacy includes two elements: “efficacy expectation” and “outcome expectation.” Efficacy expectation involves predicting how well one can perform a given task and whether that skill can be effectively applied in other situations. Outcome expectation considers whether the action will lead to positive or negative results, helping individuals determine how the potential outcomes might influence their actions.

To enhance self-efficacy, four factors are particularly helpful. First, “mastery experiences” involve successfully accomplishing a task, which significantly boosts self-efficacy. Next, “vicarious experiences” involve observing others succeed, instilling confidence that one can also achieve similar results. “Verbal persuasion” refers to receiving encouragement from others, though its effects can be temporary. Lastly, “emotional arousal” leverages moderate excitement and tension to stimulate motivation.

By using these factors, individuals can strengthen their self-efficacy, enhancing their ability and motivation to overcome challenges. Let’s go into further detail below.

自己効力感に含まれる2つの要素

自己効力感には主に2つの側面があり、行動をうまく行えるかという効力予期と、行動したことによってどのような結果になるのかという結果予期になります(以下の図を参照)。

効力予期

必要な行動をどの程度うまくできるか、という予想のことをいいます。自己効力感はその人にとっての効力予期で、必要な行動をどの程度うまくできるか、と予測できることを指します。効力予期には3つの側面があります。具体例を踏まえて説明していきたいと思います。

水準

ある行動を難易度順に並べたときに、どの程度の行動なら行うことができるかという予測のレベルのことを指します。

強さ

上記の難易度別に並べた各水準の行動を、それぞれどのくらい確実に行えるかという確信の程度を指します。

一般性

ある行動に対する自己効力感が、他の場面や状況において同じようにできるかどうかを指します。

上記の「水準」「強さ」「一般性」を具体事例を踏まえて説明していきたいと思います。

ダイエットをするために運動を始めようとしたとき、①毎晩10分家の周りを散歩する②毎晩20分公園を散歩する③毎晩30分公園を散歩する④毎晩30分公園を早歩きで散歩する⑤毎晩30分公園をジョギングする、というように難易度順に並べたときに、私なら②の「毎晩20分公園を散歩する」ことができると予測することが「水準」になります。この「毎晩20分公園を散歩する」は100%できそう、③の「毎晩30分公園を散歩する」は60%できそう、⑤の「毎晩30分公園をジョギングする」は5%できそう、などの確率などで予測することが「強さ」になります。最後に「一般性」は、毎晩の散歩が習慣化されたときに、1日に1回は会社でエレベーターを使わずに階段を往復する、など他の場面でも運動が習慣化(行動化)されることをいいます。

結果予期

その行動によってどのような結果を生み出すかをいいます。肯定的な結果が予測する場合は行動は促される反面、否定的な結果が予測される場合は行動はされにくい側面があります。結果予期には3つの要素があります。

身体

その行動を行うと身体的に快感や心地よさが感じられると予測される場合は肯定的な結果予期で、痛みや不快感が感じられると予測される場合は否定的な結果予期になります。

例えば、その運動を20分行うと気分がよいだろう、と予測する場合は肯定的な結果予期で、20分も運動すると疲れそうだ、と予測する場合は否定的な結果予期になります。

社会

その行動を行うことで、だれかが称賛してくれたり、社会的に認められることが予測される場合は肯定的な結果予期で、他人から非難されることや、罰を与えられることが予測される場合は否定的な結果予期になります。

例えば、大きな声で挨拶を行うと褒められる、と予測する場合は肯定的な結果予期で、大きな声で挨拶すると迷惑がられる、と予測する場合は否定的な結果予期になります。

自己評価

その行動を行うことで自分自身が満足できたり、自尊心が高まることが予測される場合は肯定的な結果予期で、自分が不満足になることや、自己を非難することになることが予測される場合は否定的な結果予期になります。

例えば、他人を褒めることによって自分に好意的な感情が返ってくる、と予測する場合は肯定的な結果予期で、他人を褒めることによって偉そうだと思われる、と予測する場合は否定的な結果予期になります。

自己効力感を高める4つの要素

①達成体験(成功体験)

自分の行動によってなにかを達成した体験になります。これは自己効力感を高めるのに最も効果的になります。この達成した体験はその人の能力に応じた適度な困難さが必要になります。それは、その人の能力より目標が高い場合は、モチベーションが上がらず、自己効力感も損なわれてしまいます。反対に、目標が低い場合は、モチベーションが上がらず、たとえ目標が達成できても自己効力感は上がりません。

②代理経験

自分以外の他者がなにかを達成したり成功したりする姿を観察することになります。モデリングは、この原理を用いた技法になります。

③言語的説得

達成の可能性を言語で繰り返し説明され励まされることをいいます。しかし、これだけでは自己効力感は消失しやすくなってしまいます。

④情動的喚起

適度な緊張感や高揚感がわいてくることにより「やるぞ」という気持ちになることをいいます。

↓直接的↓ ↓間接的↓
持続的→ ①達成体験 ②代理経験
一時的→ ③言語的説得 ④情動的喚起

 

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