吐血
口から血を吐くことを吐血といいます。そのため原因の多くは口から近くの臓器が何らかしらの影響により出血していると考えられます。多くの場合は上部消化管からの出血が多いですが、口や鼻に傷や炎症が起きており出血している場合があるためまずは出血している原因を特定していきます。また痰と一緒に血か出てきた場合は吐血ではなく、血痰であり消化管とは違う原因が存在します。
原因
・食道静脈瘤
・胃がん
・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍
・出血性胃炎
検査
胃カメラ
出血の原因を特定します。
採血
出血によりどれくらい貧血が進行しているかを確認します。
治療
治療は出血部位と病気により異なります。
絶食
食事を摂取することにより消化管の出血を助長させてしまうため絶食します。
止血
胃カメラで出血部位を止血し出血を止めていきます。
内服薬の中止、切替
解熱鎮痛剤や抗凝固薬、抗血小板薬の使用により消化管出血のリスクが高まります。内服が原因の場合は内服を中止したり、治療上必要な場合は他の薬剤へ切替を行います。
輸血
出血により貧血が進行している場合は輸血を考慮します。
・鉄剤の内服
手術
がんが原因による吐血の場合は、原因であるがんを外科的に切除し原因を除去していきます。
ケア
内服薬の確認と適正使用の説明
解熱鎮痛剤の多用や常用により胃粘膜が減少し胃炎や胃潰瘍が発生しやすくなります。また血をサラサラにするお薬(抗血小板薬や抗凝固薬)などにより出血のリスクが高まります。これらのお薬のリスクばかり説明を行うと内服を自己中断してしまう恐れがあるため治療上必要なお薬であることや、適正に使用できているかの確認を行い、必要時は内服方法について説明を行なっていきます。
過去に吐血した経験があるかの確認
過去に吐血をした場合は原因にもよりますが再度吐血する恐れがあるため、吐血の原因がないか定期的に検査を行っていきます。