低栄養(PEM)
栄養素の摂取が健康的に身体を維持していくための必要量より少ないときに起こる身体の状態を低栄養(状態)と言います。その中でも特に、たんぱく質とエネルギーが充分に摂れていない状態のことを”PEM:Protein energy malnutrition(たんぱく質・エネルギー欠乏(症))”といいます。高齢者では特にPEMが問題となっており、寝たきりの人はPEMの割合が高くなっています。
低栄養(PEM)の評価
血清アルブミン値(ALB):3.5g/dL以下
血清のアルブミン値(ALB)が一定以下になっているか(3.5g/dL以下)を確認します。血液検査のアルブミン値は、約3週間前の栄養状態を反映しています。 アルブミンの正常値は4.0g/dl以上で、3.5g/dl以下を『低栄養』と呼びます。ちなみにアルブミンは主に肝臓で作られるタンパク質です。
体重減少率:1ヶ月で5%、6ヶ月で10%の低下
体重がどれくらいの割合で減少しているか(1ヶ月で5%、6ヶ月で10%の低下)を確認します。
BMI:19以下
BMIが19以下でないかを確認します。
総コレステロール値:160mg/dL以下
160mg/dL以下でないかを確認します。
総リンパ球数:2,000以下
1,200〜2,000:軽度の低栄養
800〜1,200:中等度の低栄養
800以下:高度の低栄養
高齢者の食事と低栄養
食事の量が少なくなる
あっさりしたものを好むようになる
食事に偏りが生じやすくなる
このような食生活を長く続けると、たんぱく質やエネルギーが不足し、PEMとなるリスクが高まります。
果物、生野菜、肉類をあまり食べなくなる
野菜類もよく煮たものしか口にしなくなる
このような場合はビタミンやミネラル類が不足しがちとなります。また固いものや繊維質の多いものを食べるのが難しくなるため、食物繊維が不足してきます。
参考(当サイトが加工/編集2021/10/05)