一過性脳虚血発作(TIA)
一時的に脳に血流が途絶えることにより起こる発作のことを一過性脳虚血発作(TIA)といいます。名前にある通り症状は一時的で終わります。しかしTIAは脳梗塞の前駆症状(前兆)である可能性が高くTIAの段階で治療を行うことにより、脳梗塞を予防することが可能となります。
発症のメカニズム
血管に血栓が形成され、その血栓が一過性に動脈を閉塞することにより症状が起こります。しかしTIAの多くは微小な塞栓であることが多く、すぐに血栓が溶解され再開通するため、症状の出現は一時的になります。
しかしTIAをそのまま治療せずに放置しておくと、TIAが発症してから90日以内に1〜2割の人が脳梗塞を発症しています。また90日以内に発症した人の半数は2日以内に脳梗塞が発症するとの研究もあり、TIAから早期に治療を開始することにより脳梗塞の発症を防ぐことが可能になります。