糖尿病神経障害
糖尿病の3大合併症(①神経症/②網膜症/③腎症)の”①神経障害”について説明していきます。
糖尿病で高血糖の状態が長く持続すると、運動神経、知覚(感覚)神経、自律神経が障害されます。
運動神経障害
眼球の運動障害
眼球を動かすのが不自由になります。
複視
ものが二重に見えます。
歩行困難
足先が垂れて歩きにくくなるなります。
知覚(感覚)神経障害
不快な痛みに悩まされたり、反対に痛みや寒冷を感じにくくなったりします。手袋や靴下を装着する部位(手・足)の感覚が障害されやすくなります。
両方のアキレス腱の反射が低下または消失
両方の内果の振動感の低下
自律神経障害
自律神経は心身に活動と休息のリズムを与えている神経です。ほぼ全身にわたって自律神経は分布されているため、障害されると多様な症状がでてきます。
立ちくらみ(起立性低血圧)
脈拍の異常
瞳孔異常(ホルネル症候群)
発汗異常
下痢や便秘
消化吸収の異常
排尿異常
勃起障害(ED)
重症になると昏睡に陥ったり心拍が止まり急死することもあります。
糖尿病が悪化すると動脈硬化が進行して足先の血液循環が悪くなり、さらに免疫力の低下が加わって感染による炎症をまねき、足先が壊疽(組織が腐って死ぬこと)を起こすことがあります。しかし同時に神経障害が起きているために苦痛を感じず、壊疽を進行させてしまうことで下肢切断にいたることもあります。
引用(当サイトが加工編集 2021/09/22)